教室に通い始めたばかりの子どもたちの字にはある共通点があります。
それは「本当のハネ」を書けていないということ。
幼児期のひらがな練習などで「ここはハネるんだよ」と教えられ一生懸命書いているのですが、そのハネの線が「跳ね(ハネ)ていない」。がっしりと強い「止め(とめ)」の線でハネの部分を書いていることがとても多いです。
↓ハネをしっかりした止めの線で書いているもの。お子さんの字にもありませんか?
デジタルフォントに囲まれた生活、手書きの文字を見る機会の少なさが原因で「線の違い」を認識できていない状態です。
このような場合は、字を書く動きを見せてあげると効果的です。
ハネの書き方のポイントは「次の線に向かってジャンプする」。
ハネの線がジャンプして細くなっていること
ハネの方向の先が次の線につながっていること
ぜひ意識しながら書いてみてください。
YouTubeでひらがなの書き方の手の動きをご覧いただけます♪
そしてもう一つ知っていただきたいことは「大体のハネは書かなくても良い部分」だということです。
私はこれを教室登録している日本武道館の指導者講習会で、学校の書写の教科書作りに携わっている大学教授の先生に教えていただきました。
ひらがな46文字の中で書かなくてはいけない唯一のハネは「か」の一画目のみ。
このハネは「か」の元になっている「加」という漢字の一部のため書かなければならない線です。
そしてそれ以外のひらがなのハネは全て線と線の間の「流れ」。字をつかさどる線ではないので、本来あってもなくても良いものなんです。
私はこれを知った時驚きました。自分の子どもにひらがなの練習をさせる時、今まで自分が書いてきた字やドリルの手本と比べて「ここのハネがないよ」と言っていなかったっけ?本当はなくても良いものを、何度も注意して書かせていたかもしれない…。教える側の知識の大切さを実感しました。
学習指導要領に沿った日本武道館の先生方のお手本を見ると、どちらも良いということがわかります。
それぞれの「ら」は微妙に違っていてどれも美しいですよね。これが人が表れる手書きの文字の良さです✨
学校の先生の中でも、このハネの有無についてご存知でない場合があります。そのくらい、字って身近なのにみんなが知らないことばかりなんです。
でも正しい知識を知った上でどうするか自分で選択する。正しい書き方を身につけていく。さらに時と場合によって使い分けることができる…自分の字の世界が深く広がっていくのはとても豊かで楽しいことです。
こうでなければいけないという誤った枠の中で窮屈に字を書き、書くことを敬遠してしまうのは悲しくとてももったいないと思います。
今日、自宅の教室で小学校1年生の女の子が初めて書いたこの小さな「本当のハネ」。これから育っていく豊かな自分の字への大きな変化への第一歩でとても楽しみです!

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