私たちにとって日常で一番書く機会の多い文字
「ひらがな」。
小学校に入学して初めて習う文字も、小さな子が生まれて初めて書く文字もひらがなであることが多いと思います。
そんな身近な文字だから、書道教室に来る小学校低学年の子たちも「ひらがなは簡単!」と言って書いてくれるのですが…
この基本の文字のひらがな。実は、きれいに書くという視点で見るととても難しいんです。
・斜めの角度の線が多い
・曲線が多い
・曲線から直線への変化がある
・バランスが繊細
複雑な線と繊細な構成で、漢字と比べて難しい側面があります。
そんな身近さと書くことの難しさの両面を持つひらがなですが、お子さんが幼稚園に入園する頃からそろそろ練習を始めようと検討される保護者の方も多いと思います。
皆さんどんな方法で練習をされていますか?
書店のドリルや通信教材、最近はスマホのアプリやタブレットで練習できるものなどもありますね。
色々な練習方法がありますが、書道教室で生徒たちに指導している講師の私がおすすめするのは「練習するひらがなの順番」を大切にすることです。
皆さんがひらがなの練習を始める時、一番最初の「あ」から練習を始めることが多いのではないかと思います。
「あ」はひらがなの象徴、トップバッター。理由はなくとも自然と最初に練習を始めてしまうと思います。
ですが「あ」を練習するのは他の文字を練習した最後にとっておいたほうが良いと感じています。
なぜかというと「あ」はひらがなを書く難しさが大集合した文字だからです。大人の方も薄々感じているはずです、「あ」を書く難しさを。
さて、ここからはRPGのゲーム仕立てで「ひらがな練習」を説明してみたいと思います。
冒険を始めたばかりのレベル1の勇者。当たり前ですがいきなりラスボス「あ」と戦っても勝つことはできません。
難しい戦いを繰り返すうちに自信を失い「この冒険もうやめたい!」となってしまうかもしれません。
そうなる前にゲームの攻略本を見てみると…
そこにはまず「い」を目指しましょう、とありました。
「い」ならレベル1の勇者も書けそうな気がしてきます。多少ぎこちない形であっても、書けたことで勇者は自信満々です。
「い」の次は「こ」とあります。「い」と似ているのでまた書けそうな気がします。
その次は「つ」。線が一本になった、簡単!と感じられるでしょう。
その後も書きやすい順番に沿って進んでいけば、レベルを上げながら自ら向かっていける気がします。そして最後には書く力をしっかりつけた状態で「あ」にチャレンジすることができます。
大切なのは、レベルに合った練習をすること。そして一つ一つ継続する事でレベルをアップして自信をつけていくことです。
さらにこの冒険(ひらがな練習)の特徴は、全ての文字をクリアして(書けるようになって)も終わりではないこと。
これからの人生で何度も行ったり来たりしながら、それぞれの文字のレベルが上がっていきます。
長い長い道のりです。
全ての文字をレベル100で書ける人なんて、大人でもほとんどいないと思います。
私も小学生の間近所の習字教室に通い、大人になってから書道を学び直し師範免許を取得しました。自分で書道教室を開いてから4年目になりますが、今でもずっとひらがなの冒険を続けています。大人になってから気づいた書き方の発見も多く、終わりのない冒険が楽しくて仕方ありません。
「自信をくれる、きれいな自分らしい字」という宝物を手に入れるための冒険は、一生続けられる楽しい冒険です。
そんな一生続けられる楽しい冒険には、自分の成長を共に感じ応援してくれる人の存在も大切です。
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