「字はきれいな方が良い」
「きれいな字を書けるようになってほしい」
子どもを持つほとんどの保護者の方が感じることだと思います。
書道教室で50名の生徒に指導を行いながら、3人の子どもを育てる母親として
「字がきれいな子に育てるために!」
特に字を書き始めた2歳くらいから小学校入学前のお子さんを対象に、お家で今すぐ取り組める方法を皆さんにシェアしたいと思います。
まず、大切な結論から!
\結論2つ/
■たくさん書いて手の力をつける
子どもは成長段階の途中で、手が小さく指の力も弱いです。
私も聞いた時に驚いたのですが、正しい鉛筆の持ち方に必要な手の力が身につくのは10歳頃と言われているそうです。
手の力が足りない中で細い鉛筆をなんとか持つために、仕方なく変な持ち方をしてしまうんですね。
そのためその時期に頑張って教えても、子どもの手の力が足りないせいで正しい持ち方をすることが難しいんです。
「今はまだ手の力が足りないんだ」と気長に待ってあげると親子ともに気が楽になりますよね。
鉛筆にグリップをつけて持つ部分を太くしてあげると、少し持ちやすくなるようです。
今の時期はとにかくたくさん書くことで、手の力をつけていきましょう。
■楽しく書く!
たくさん書くためにも必要なことですが、「楽しく書く」ということが幼い頃も、成長して大きくなってからも一番大切です。
皆さん、字を書くのが楽しいという思い出はありますか?
私は三度の飯より字を書くことが好きと言っても過言でないほど楽しく、書き始めると嘘のように時間が経っています。好きこそものの上手なれ、というように「楽しい」という気持ちが今後の上達につながる土台になります。
この2つが一番基本になる大切なことだと感じています。
とても簡単で拍子抜けされるかもしれません。
ですが私自身、長男が小学校入学前の頃ははじめての子育てで不安だらけ、あれもこれも正解がわからないトライ&エラー、エラー、エラー続きで母親として自己嫌悪の日々。
しかも赤ちゃんの次男のお世話に追われながら家事にも休みはありません。
子どもとの目まぐるしい毎日と膨大なタスクの中で、こんな簡単な2つのことを改めて意識する余裕はありませんでした。
そんな中で字を書くという1つだけでも、誰かに「大丈夫だよ」と言ってもらえていたら…
今は子ども3人も成長して中学生、小学生、末っ子も来年は小学校に入学します。
だから今は私が「大丈夫だよ」と皆さんに伝える番だと思っています。
■たくさん書いてての力をつける
■楽しく書く
のためにお家で具体的にできる方法を3つご紹介しますね。
\お子さんとやってみよう!具体的な方法3つ/
①『字は大きく書く』
普段私たちが字を書くときのイメージで、ノートのマス目に合わせて字を練習させていませんか?未就学児のお子さんには小さすぎます!
きっとどのご家庭にもあるA4のコピー用紙をたくさん用意してください。
そして、用紙いっぱいに一文字書かせてあげてください。1枚に何文字か書いて言葉にしても良いです。その時に文字ごとの大きさが違っていても大丈夫です。
大きすぎるように感じるかもしれませんが、私の教室が所属する日本武道館の小学校1年生の課題は半紙に「ひらがな一文字」だけです。小学3年生の課題も簡単な「漢字一文字」の練習から始まります。
大きく書くことで、字の細かな部分にも気がつき意識を持って書くことができます。
手の力と同様、字の形を認識する力などもまだ幼い子どもたちです。
4歳の男の子がノートに「ん」を書いた時ワニの背中のようにたくさんの角を書いていましたが、ただ大きく書いただけで角の数が正しく合いました。
ぜひ、大きく何枚も書かせてあげてください。書いたあとの紙をもったいなく感じたら、保護者の方がメモ等に再利用してくださいね。
②『好きなものを書く』
私たちの身の回りには、絵本の文字、パソコンで打つ文字、街中の看板、デジタルフォントが溢れています。
文字 = 音や意味を表す記号
となっていると感じています。
文字はもともと、人が誰かに何かを伝えるために生まれました。そこには文字になって現れた心の中の伝えたい気持ちがあります。
文字の練習として『今日は「あ」を練習しよう』と言って「あ」を書くよりも、お子さんの好きな食べ物や好きなキャラクターを質問して、答えを文字にして書かせてあげてください。
この時お子さんが書いた文字は記号ではなく、お子さんの好きな気持ちが現れた生きた文字になります。
そして書いた後のママとパパの笑顔!これも大切です。
『自分の好きなものを書いて、だれかに喜んでもらった!』
こんな風に「伝えたい気持ちを文字にして表す」という経験を小さいうちからたくさんしてほしいと思います。
親子や家族で一緒に書きしりとりをすることも、楽しく書くことを実践できる遊びです。
香墨書道教室のオンラインzoomレッスンでも、好きな食べ物の名前を質問して書いてもらったり、書きしりとりをして書く楽しさを育てることを大切にしています。
そして、ここが一番難しいかもしれません。
③『間違いをあまり指摘しない』
「よく書けたねー でも、書き順が違う」
「すごいすごい! でも、ここの字が逆だね」
「鉛筆の持ち方が違うよ こう持つんだよ」
「もっと上手に丁寧に書いてごらん」
というお子さんへの声かけ、思い当たることありませんか?
私も長男が小さい頃よく言ってしまっていました。
もちろん正しいことを教えることは必要ですが、この声かけが子どもの書きたいという気持ちを抑えてしまうケースがとても多いです。
うちの教室の生徒も、字を書くことが好きでない子もいます。
「字を書く=何か指摘される」という方程式ができてしまっているのかもしれません。
書くことに積極的になれなかったり、どこか自信のない字だったり、書いた後に「どこがだめ?」と聞いてくる子もいます。(そんな時は一番先に「ここが良いよ!」と伝えます)
そのため教室のお稽古も、まず書くことの楽しさを感じてもらうことからスタートしています。
親だって忙しい中頑張って教えているのに、子どもが書くことを嫌いになってしまってはもったいないですよね。
年長のお子さんの鏡文字が直らないと悩んでいたお母さんがいましたが、小学校に入学したら嘘のように直ってしまいました。
特に鏡文字は必ず直るので、書いていても見て見ぬふりをして正しく読んであげ、いつか直った時も最初から出来ていたように接してあげるくらいでいいのではと最近思います。
子どもの自己肯定感を損なわず、その後の上達につながると感じています。
子どもの成長とともに字はどんどん変わっていきます。
今できないことも、今のありのままの姿と受け止めて成長を待ってあげて欲しいと思います。
その時間が将来の上達の土台をつくる大切な時間になるはずです。
2歳からお家でできる『字がきれいな子に育てる大切なこと』
ぜひきれいな字の土台づくりの時間を親子で楽しんでみてくださいね。
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