字は人を表す、の解釈

字は人を表す、の解釈

こんにちは
香墨書道教室の川鍋薫です。

私が書道師範を志して学んでいた20年前
(自分で書いて、そんなに経つのかとびっくり)

「字は人を表す」「書は人なり」と言う言葉を知りました。

ネットで意味を検索すると↓

「文字は人柄やその人が持つ教養までも表すということを意味 する言葉です。」と出てきました。


子どもの頃から字がきれいだと褒められることを得意の一つにしていた私は

・きれいな文字を書くことで、自分自信のセルフイメージが上がる

・他人が自分の書いた文字を見た時、その印象が自分の内面の印象にも繋がる


字 = 人(内面)
だから、字はきれいに書けた方が良い。
だから、きれいな字を身につけるために学んだ方が良い。役に立つ。お得。

と解釈していました。


おそらくこのイメージは多くの人が持っていて

だから習い事として習字を検討したり

子どもの字が汚いことを悩んだりすると思います。


実際に字と内面は繋がっていて、

字を整えようと意識することで内面が整っていく効果も大きいです。


ですがこの考えには

きれいな字が良い → 汚い字はダメ

と言うジャッジに陥りやすい落とし穴があります。

汚い字を書く自分への恐怖感を出発点として

ゴールまでの自分へ否定を抱えながら

きれいな字を目指してしまいがちです。


これは私自身の経験でもあって

それは努力や継続のエネルギーにもなりますが、あまり効率が良くないと感じています。


頑張って練習に取り組んでいても

人から「上手だね」と言われても、目に見える評価を得ても

「いや、こんなんじゃまだ全然ダメ」と自分を認められないなら

果てしない字の世界で簡単に迷子になって

一生幻のゴールに向かって彷徨い続けるか、

フェードアウトして自己否定するか

それを察知して最初から土俵に上がらない、という選択も多いかもしれません。

でも見ないふりをしたつもりでも実はずっと気になっていたりして。

「字がきれい」の概念は厄介なものです。



でも今年、心理学や心の仕組みを学び

being あるままで良い

と言う考えが私の「字は人を表す」の解釈に変化を与えました。


自分の未来の理想や不安、過去の後悔を見つめて今と分離してみると

「今」ここに書いた字があるのはこの子がいるからで

この子が存在していなかったら、この字は存在していない。

この字の存在 = この子の存在

字 = 存在そのもの

と解釈が変わりました。

きれいとか、雑だとか、

もっと上手になりたいんだとか、きれいに書くなんて興味ないんだよ、とか

そういうのはオマケにすぎなくて

今、この子が生きていて この子が書いた字が目の前にある

これってすごいこと!

この喜びを出発点にして、ここから「どうしたい」?という気持ちで一歩一歩練習していけたらいい。

今がダメだから良くなるために練習するんじゃなくて、

今の存在と価値をちゃんと感じて、ここから進んでいけたらいい。

そうやって育っていく字は、どれも生きる力に満ちた字。

うちの教室は、こんな一人一人の字を育てる環境でありたい。



この解釈に満足していた私でしたが、また一歩解釈が進みました!

昨日の今年最後のお稽古でのこと

小学5年生の男の子が「計算」という課題に取り組んでいました。

もともと上手で、練習量も人一倍多い子。毎回何かを得て積み上げています。

通い始めて1年
昨日は小学生にここまで伝えられると思っていなかったアドバイスをしていたことに気づき、
このレベルまで上がってきてくれたことに嬉しくなりました。


昨日は2時間のお稽古で

1番最初に書いた5年生課題の「計算」から

最後の「計算」に辿り着くまで

その間30枚の「計算」を積み上げました。


その1枚1枚、線1本1本の過程で

この課題に対する「思考」が整理されていく様子

その思考を筆を持って体現する「体」の練度が上がり

集中・熱意・落ち着きの「心」が深まっていき

この3つが混ざり合い調和して紙の上に現れたものが「字」でした。


その人の思考
その人の体
その人の心

これを合わせたものは
まさにその人そのものを表現しています。

字 = 自分の写し鏡

自分のことは直接自分で見えないけど

自分の書いた字が自分を写して見せてくれます。


だから、面白い。
だから、見たくない。
だから、成長したいと思う。


そのどんな考えも感情も、全部自分だから

どれもあっていい

全部あることを受け入れて、全部あったまま引き連れて

今、自分の指先に字が書けることを喜びながら

自分の進みたい方へ

一歩。一歩。

その時間を一緒に楽しもう!


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【香墨(かすみ)書道教室】

自分の字が宝物になる!東京都大田区の書道教室。

お稽古は月1回〜、書道用品は貸し出しで手ぶらで通うことができるので、忙しくても続けられると地域の小・中学生に人気です。

(公財)日本武道館に教室登録し、学習指導要領に沿ったクセのないきれいな字の書き方を学ぶことができます。

【講師プロフィール】

川鍋 薫  Kawanabe kaoru

1982年神奈川県川崎市出身。東京都大田区在住。

夫と3人の子ども(高校生長男、中学生次男、小学生末っ娘)5人家族+ミニチュアダックス1匹暮らし。

書道との出会いは小学生の時。

両親の勧めで近所の書道教室に通い、字がきれいと褒められる嬉しさを知り

大人になってからも書道を習っていて良かったと思う場面が多くありました。

夫と結婚して今後の生き方について考えた時、

「子どもにおかえりと言える暮らしをしたい」

「自分の得意なことを活かして働きたい」と思い、書道教室を開くという夢を持ちます。

そして会社勤めを続けながら、日本教育書道芸術院に通い師範免許を取得。

その後、子育てに専念するため6年半勤めた信用金庫を退職。

10年間専業主婦として家事と3人の子育てに専念する生活を経て

2018年 自宅で香墨(かすみ)書道教室を開塾します。

子どものお友達から口コミが広がり、これまで150人以上の生徒を指導しています。

「ここに来ると落ち着く」「習い事の中でお習字が一番好き」と言ってくれる子も多く、

手ぶらで通えること、お稽古の回数が月一回から選べることも好評で

「通いやすい」「他の習い事が忙しくても続けられる」と最近は中学生・高校生の生徒も増えています。

2022年 「左利きに優しい書道教室」として日テレZip!で紹介されました。

この先、日常で字を書く機会はますます減り、もしかしたら字をきれいに書く必要はなくなるかもしれません。

ですが、ゆっくりと自分の字と向き合い、

小さな上達を一つ一つ積み重ねる時間は

将来にわたって子どもを支える自信を育てることだと思っています。

最近では、小学校のサマースクール、書き初め授業の指導、オンライン学童の講師など依頼をいただくことも増え

親子体験教室・硬筆オンラインレッスン・出張教室(武蔵小杉)などイベントも定期的に開催しています。