言ってしまえば、字がきれいかどうかはどうでもいい

言ってしまえば、字がきれいかどうかはどうでもいい

こんにちは

きれいな自分らしい字は自信と心の豊かさを育む
香墨書道教室 川鍋薫です。


東京は今週蒸し暑い日が続いています。
小学6年生の次男は、今日から学校のプールが始まりました!

気づけば夏が近づいてきていますね。


昨日、うちの書道教室では6月最後のお稽古がありました。

17時から始まる最後の回に中学生の男の子が少し遅れてやってきました。

中学生って本当に忙しいんですよね。
授業、部活、行事の委員会、テスト勉強…塾や習い事のある子はさらに輪をかけて忙しい。


予定外の先生のお説教がある日もあるようです。

疲れたー疲れたなー
クラス全員じゃなくてうるさかった子だけ注意すればいいのに

教室に着いてから、しばらくそうやって過ごしていました。


彼は、先週自分が書いた毛筆の課題の出来を気に入っていませんでした。
でもそのまま提出して、まだやっていない鉛筆の課題に時間を使うこともできます。

今日はどうしようか?と相談したら、
彼は、毛筆の課題をもう一度書くことを来る前から決めていました。


彼がお習字を始めたのは6年生になる直前でした。
弟が入会するから、せっかくだから一緒に、というきっかけで。

字を書くことへの苦手意識はそれまでにもう十分に育っていました。

自分より下の学年の子たちの中で、今更という気持ちもあったと思う。
人一倍やる気があって山ほど練習する、というタイプでもない。

でも中学校に入学しても書道教室を辞めませんでした。


再度チャレンジする毛筆の課題、

一本目の線からもう上手く書けないよーと
一本だけ線を書いた半紙が積み上がっていきます。

紙がもったいないから、その紙に線を何度か練習したら?なんて絶対に言いません。

毎回新しい紙を置くたびに、毎回本番。

この紙で良い字を書きたいと、
今度こそ仕上げたいと思っている気持ちに水は差さない。


お稽古残り15分くらいのところでやっと1枚仕上がり、

その仕上がった課題に名前を書く。


そして、「失敗したーーーー」omg

字を間違えたわけじゃない。納得がいかない。

あるあるすぎる、あるある。
苦労してやっと書けたのに、名前で失敗する、不用意に汚したりする。

そんなこと、私も何百回もやってきました。


忙しい中、疲れている中、頑張って教室に来た。
そして仕上げた。

名前に納得いかなくたって、そのまま提出したっていい。
本気でそう思う。

毎回本番だけど、毎回100点じゃなくていい。

本番はこの1回だけじゃない。これからまた何度だって来るんだから。


でも彼は、もう一度課題から書き直すことに決めました。

そして、今度は書く前に名前の練習をして。


私は、彼に合いそうな違う小筆をすすめて
彼の名前の文字の、いくつかのポイントを伝えました。

そのポイントを今度は書けるまで練習していました。1枚の半紙に何度も。

書き直して完成した課題には、今までで一番良い彼の名前がありました。


こういう時、完成したものを見た “誰か“ に

字がきれいだね、と言われたい気持ちなんてもうなくて。


そんなもの、あったってなくたってもう

自分自身が
自分の費やした時間と目の前にあるものに喜んでる。


何のために字を練習するのか?と言えば


誰かにきれいな字だと認められるためじゃなく

自分のこの大切な経験のために字を書いている。

そして、その経験をする人を
大切にするためにこの場所がある、と思っています。



ついこの間、私の大好きな友人が

大切にする、って 
  ↓
尊重する
認める
見守る
守る
包む
理解する
受容する
信頼する

かなぁ?まだ他にもきっとあるけど…とシェアしてくれて。

私もすごく共感しました。


教室では、生徒をこんな風に大切にしていくと決めています。

そして、関係が近いからこそ難しい面もあるけど、
一番大切な家庭で、家族を大切にしたい。

そしてそのために、自分のことを大切にしよう、と思うこの頃です。



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