前回「香墨書道教室オンラインレッスンはこうして始まりました」に続き
現在本格的に準備中のオンラインレッスンの前身になる
緊急事態宣言で休校中、初めてのzoomレッスン開催までの話をしてみたいと思います。
さて、オンラインレッスンをしようと決めたはいいけれど
実は元々「書道をオンラインで教えるのは難しいだろう」と考えていました。
それはなぜかと言うと、
書道教室では先生から生徒へ “感覚を伝える“ ことが大切だと思うからです。
筆を一緒に持って書くことで
線を書くスピードや力加減、字の流れを“感覚“で感じてもらうこと。
書道に関するものに囲まれた教室の空気で“感覚“的に字と向き合う姿勢を育てること。
“感覚“は同じ空間にいる人から人へ伝わるもの。
画面や空間を超えて伝えることを想像できなかったのです。
けれど時は緊急事態宣言、学校休校真っ只中
工夫してやってみるしかありません。
■まず1つ目の疑問 生徒の自宅で書道道具を用意できるか?
普段教室で道具の全てを貸し出しているため、生徒の自宅にあるのは学校で使っているお習字セットのみ。半紙や墨汁のストックはほとんどないことが想像できます。しかも買い物すらままならない状況・・毛筆のレッスンは難しいと判断しました。
(元々、自宅で子どもに書道をさせることはお互い大きなストレスとなり、親子喧嘩になりやすいので反対です。)
□オンラインでは鉛筆専門のレッスンに決めました。
■2つ目の疑問 30分で満足できる内容って?
利用するオンラインサービスはzoomミーティングサービス、無料版。
無料版ではグループ通話は40分の時間制限がありました。
余裕をとってレッスン時間は30分、普段のお稽古は1時間。半分…
鉛筆の課題は4年生なら20文字以上の文章です。
この時間では生徒が書くことも大変、私の添削も充分なことができません。
そしてただ書くだけではなく、何か気づきや学びのある時間にしたい…
途中ブランクがありますが、書道と出会って早30年の私
小学生時代近所の習字教室に通い続けました。大会で大きな賞をいただいたこともあります。
大人になり書道師範免許を取得するため、古典作品の臨書や創作活動、展覧会出品も経験し専門的な知識や書道家の精神を学びました。
書道の勉強をしてきたつもりでしたが、恥ずかしながら最近小学生の生徒用手本を書いていて気づくことが本当にたくさんあることを思い出しました。
そんな、私が気づいた「聞けば簡単なことだけど、意外と知られていない、きれいな字を書くポイント」ってみんなも気付いていないかもしれない…!
□ひらがなや小学校1年生で習う字を取り上げて「きれいに書くポイント」を学べるレッスンに決まりました。
■3つ目の疑問 オンラインのメリットはなんだろう?
“感覚“が伝えられないオンライン。ネット上でヒントを探しました。
目に止まったのは、手と鉛筆をクローズアップして字を書いている動画でした。
美しい字が生まれる様子は見ていて楽しく、いろいろな動画を見ました。
けれど…師範免許を持っていても、この動画を見ながら同じようには書けない。
動画で字を書くスピード感や流れを見ることはできますが、書き方の説明がないと生徒への指導の手本にはならないことに気づきました。
習字、書道、書写
似た言葉ですが実は意味が違います。詳しくはまた別のコラムで書きたいと思いますが、
小学校、中学校の授業で学ぶのは「書写」です。
書写は、感覚でなく「書き方を言語化して説明し、理解すること」を重視した学習です。
香墨書道教室も学習指導要領に沿った学習を推進する(公財)日本武道館の登録教室で普段のお稽古から言葉でわかりやすく伝えることも大切に指導しています。
「書写の言語化」と「手元のアップ画面」を組み合わせたらオンラインでも伝わる価値が作れるかもしれない!
□ポイントを解説しながらリアルタイムで字を書いていくレッスンの形に決め、
□zoomの双方向を生かして参加した生徒と顔を見て話しながら添削し、ふれあいの機会になれるように考えました。
オンラインレッスンが急速に普及し始めた頃でまだ参考にできるものが多くなく、手探りの状態でしたが考えが進むほどオンラインへの期待が膨み、気付いたら夢中で取り組んでいました。
次回、欲張りなオンラインレッスンを目指して②
実際にレッスンを行うまでの準備、実際にやってみた結果⭐︎について書きたいと思います。
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